数年前の台風で倒れた、静岡の椿の木。
木口木版の版木に使えないかと、静岡の方がわざわざ送ってくれた。
送りやすいように、細かく切って届いた木はまだ湿っていた。
数年、自宅でそのまま保管しておいた。
その後、椿の輪切りと研磨加工をお願いできる所に枝を送る。
昨年小枝をすこし版木にしてもらって、木口の教室や、ミニ作品で利用した。
残りの枝の加工も頼み、先日全部の椿の木が版木となって、帰って来た。
直径が10センチにもみたない、小さい版木がたくさん。
裏表彫ることができる。
ミニ版画やワークショップなどで、大切にガシガシ使わせてもらおう。
この椿の木が台風で倒れたのは、2014年?だったかな。
「近所のお庭で、椿やつげを伐採していらないものがあったら、譲ってください〜。」と、展示の時に言ってたのを
静岡の方が覚えていてくれて、送ってくれました。
送料も安くはないだろうに。ありがたい。
こんな感じで、木をいただくことが何度かあって嬉しいです。
加工する手間とお金がかかるので、なかなかできないのが悩みどころ。
木口木版で使う版木の木は、椿やつげや桜などの硬い木がよく使われます。
木口木版の版木には、椿やつげ、桜など。
成長がゆっくりで、年輪が詰まっている木がよく使われます。
でも、最近は手に入る機会がなかなかありません。
とくに太くて質のいいもの。
専門の画材屋さんでも、木口木版用の版木は売っています。
輸入の版木。また木材を組み合わせて四角い形にした桜の版木とかが、手に入りやすいです。メープルの木の組み合わせの版木も使いやすいです。
自然のものなので、一個一個あたりまえだけど表情が違う。
そこがいいのかなあ。
割れているところとか、凹んでいるところとか。
木ではなく、樹脂版を使って彫っている作家さんもいるようです。
木の輪切りだったらなんでもできると思いますが、年輪の幅が広いと、版画で吸った時にバームクーヘンのような柄が出てしまいます。
その表現が作品に活かせるのだったら、つかえるのかな。
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早川純子【HAYAKAWA, junko】版画家:絵本作家
鹿角版画室 :ひっくりかえる版画の世界を探索しに東京にうまれる。
多摩美術大学で版画を学び、現在版画を作りながら絵本の仕事をしています。
主な絵本に、「まよなかさん」(ゴブリン書房)、「はやくちこぶた」(瑞雲舎)、 「どんぐりロケット」(ほるぷ出版)、 「山からきたふたご スマントリとスコスロノ」(乾千恵再話、松本亮監修/福音館書店)など多数。
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私はうさぎや鹿など、ちょっと変わった生き物が登場する版画や、絵本を作っています。
鹿角版画の《鹿角;しかつの》は、鹿のツノをアンテナに見立てて、名付けました。
頭につけたアンテナで、ワクワクのタネを受けながら作品をつくり、 それがどんどん世界につながっていく。そして新しい出会いにつながり、またワクワクな作品を作っていけたらと考えています。
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